サッカーワールドカップの日本代表に、長友佑都選手が選ばれた。今年誕生日を迎えれば40歳。4年に一度の大会に、5回連続出場という快挙だ。その長友選手が、代表選手発表の瞬間を撮影した動画で、涙を流していた。涙の理由について「感謝の気持ちが一気にあふれてきた」と語った。
この年齢になるまで、日本でトップクラスの実力を維持し続けた裏には、長友選手個人の圧倒的な努力があったはず。しかし、それが今回報われた、というような個人的な感情ではなく、選ばれたのは、支えてくれた家族や、所属チームのスタッフ、チームメイトのおかげなのだと、何の迷いもなく、そして清々しく、感謝の気持ちを表している姿に、とても心を打たれた。
こんな偉大な選手の話題の後で大変恐縮なのだが、私にも感謝の気持ちをずっと表したい人がいる。私は、今「行政書士」として活動しているが、その前は、「司法書士」を目指して、昼アルバイト、夜試験勉強という日々を、何年も(具体的な年数はあまりに恥ずかしくてご勘弁ください)繰り返していた。何年も、ということは、つまり、そういうことだ。年に1度の「不合格」の発表のたびに、その人をがっかりさせた。
長友選手のように、結果を出せれば、もちろん良かったのだが、結局それができなかった。でも、そのときの勉強が、今相続の相談にあたる際に、とても役に立っている。また、その頃、人前で堂々と職業を言えずに悔しい思いをした。雨の日も雪の日も朝3時に起きて新聞配達を続けた。今思えば、そうした経験によって、他人の辛さや苦しみが少し分かる人間になれたような気もする。人生に無駄なことは何一つないとしみじみ思う。
でも、いつか、長友選手のように、感謝の涙を流したい。ずっと私のことをあきらめないでいてくれた人と一緒に。だから、絶対長生きしてね。(山下)




