金を売るか否か

 最近、金の値上がりが話題になっている。先日の相談者は、金の塊を所有していて、このまま持っておいた方がいいのか、それとも、売却した方がいいのか、という点について悩んでいた。

 詳しく聞くと、その金は、数十年前に、1グラム数千円の時代に購入したそうだ。最近、1グラム3万円を超えた、なんていう報道もあったので、利益はかなり出ている。一方、もし売却したら、税金もだいぶかかりそうだ。相談者は、せっかくの資産を、家族のために有効に活かしたいと言っていた。

 詳しくは税理士さんの業務範囲になるが、一般的な話として、金を売却すると譲渡所得税がかかり、その売れたお金を家族に渡すと贈与税、亡くなられたときには相続税という、いろんな税金があることを説明した。

 相談者も、自身で税金のことを調べていて、売却するにしろ、金そのものを家族に引き継ぐにしろ、メリットやデメリットがあることを承知の様子。最後には「自分一人で考えるには限界がある。話を聞いてもらって、状況が整理できた」と喜んでいた。

 そして、財産の承継については、税金の観点だけでなく、家族が後々もめないように渡す「分配」の観点も忘れずに、と付け加えた。そのことにもとても共感してくれて、公証役場で遺言書を作ることをお勧めした。近々連絡すると言っていた。「自分自身がまだ気が付いていない課題に気が付くこと」。これが相談の目的だ。(山下)