”老いぬとてなどか我が身を責めきけむ
老いずは今日にあわましものか”
これは平安時代の歌人である藤原敏行が詠んだ歌である。
老いを嘆いていた過去の自分を振り返り、
長生きしたからこそ今日という
素晴らしい日(長寿の祝いや晴れ舞台)を迎えられた、と
喜びと感謝を詠んでいます。
また、時代は変わって現代の漫画家・イラストレーターである
みうらじゅんさんが提唱する
「老いるショック」「老け作り」「アウト老」
という「老いの3段活用」にも
藤原氏の歌と同じ風情が感じられます。
どうも世間では「老いる」ことをネガティブに報じる
風潮があるようですが、
時を思う樹木のように
年輪の数だけ、
風雪に耐えた傷の数だけ、
その表情は豊かとなり、味わいを増していくように思います。
人生100年時代といわれる現代。
1000年の時を超えて興じる、先人たちとのキャッチボール。
亦た楽しからずや
(市原)

